越前がに

 「越前がに」とは、福井県の漁港に水揚げされる標準和名ずわいがにを指します。 「越前がに」は北陸地方での名称で、山陰地方では「松葉がに」と呼ばれています。 1916年(大正5年)12月に発行された大阪朝日新聞には、「越前のカニ」と題して ずわいがにの生態と漁業が紹介されています。 その中で「越前蟹の名声は近来益々たかまってきた」と報じられています。 明治時代の後半には輸送速度が速くなり、都会でも食べられるようになりました。  ずわいがに漁業がもっとも早かったとみられる越前から送られてくるカニに対して、その頃から使われ始めたのでしょう。福井県は1989年に「越前がに」を「県の魚」と定め、翌年、シンボルマークを選定しました。

 福井県地方の魚市場では、単に「ずわい」と言ったら、大きく立派な雄がにを指します。 雄でも、脱皮して半年以内の甲羅が柔らかく身入りが悪いものは、「水がに」と呼び、 ずわいより、価格がぐっと下がります。またずわいがにの雌は、「セイコガ二」と 呼ばれて珍重されております。

福井県の魚、シンボルマーク

※「越前町公共施設管理公社 越前がにミュージアム」より転載

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