紅ずわいがに

「紅ずわいがに」の肉質は水分が多く、鮮度落ちが早いのが特徴です。
そのため、大部分は「かにコロッケ」や「かにフレーク」などの加工品となり、値段も「松葉がに」の1/5以下が相場です。
“安い=味が劣る”というイメージですが、実は「松葉がに」より甘みが強く、新鮮な素材を上手に調理した「紅ずわいがに」は絶品です。
「美味しいかにを安く食べた~い♪」…こんなわがままを叶えてくれる“夢の食材”こそ、この「紅ずわいがに」なのかもしれません。
※鳥取県では「紅ガニ」または「紅」と呼ぶことが多い

紅ずわいは日本海の水深800mから2,000mの海域でかご網により漁獲されています。
鳥取県西部に位置する境港漁港は夏のクロマグロの水揚げ港として有名ですが、実は紅ずわいの水揚げ日本一の漁港でもあります。その水揚げ量(2013年)は8,761トン金額は18.3億円にのぼります。これは全国の水揚げ量の58%にもなります。

鳥取県水産試験場調べ
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=74037

その漁獲量は1985年頃から減少し、2003年には6,304トン、ピーク時の48%まで減少しました。
そのため、2005年からは漁期を短縮し、2007年からは漁獲量割当て制を行う等の資源管理が行われています。
また、2007年からは脱出口付きのカゴを用いる取組も行われ、これにより、境港で紅ずわいを水揚げしている団体である日本海かにかご漁業協会はマリンエコラベルを取得しています。

脱出口付かにカゴを用いることにより漁獲規制サイズである甲幅9cm未満の個体を漁獲することなく、海中で逃がすことができ、資源にやさしい漁法となっています。

紅ずわいがにの殻の利用
殻は、医療用や健康食品として注目を浴びている「キチン・キトサン」の原料になります。
キトサンはキチンを化学処理して得られます。キチン・キトサンには、コレステロール値の改善、血圧降下、脂肪の吸収阻害、炎症抑制、抗菌等の効果があります。

※「鳥取県立 とっとり賀露かにっこ館」より転載

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