ずわいがにの種類
ズワイガニ
Chionoecetes opilip elongatus RATHBUN,1924
通称オピリオ:日本で一番多く輸入されている。繊維が柔らかく、みずみずしい味わい)
- 種の登録
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佐渡島の両津湾沖水深441mでアメリカの調査船によって採集され、タイセイヨウズワイガニよりも、脚が細く長いことから、地方種として1924年に登録されました。
(山陰地方での名称は「松葉がに」、北陸地方では「越前がに」と呼ばれています。)
- 分布
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日本列島周辺では島根県以北の日本海。房総半島以北の太平洋、オホーツク海に分布し、朝鮮半島の東側及び大陸沖の日本海にも分布しています。
ベーリング海に分布しているカニも本種とみられます。
- 漁業
- 日本では日本海、オホーツク海、東北沖の太平洋で、島根県を除き、底びき網で漁獲されています。漁期は海域によって異なり、雌がにを捕ることができるのは本州沖の日本海と太平洋だけです。漁獲できる雄がにの大きさは本州沖の太平洋では甲羅の幅が8cm以上、そのほかは9cm以上です。
ベニズワイガニ
Chionoecetes japonius RATHBUN,1932
- 種の登録
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1906年に佐渡海峡の浸水965mから採集され、1932年に登録されました。
中部太平洋のアリューシャン列島に近い浸水1,000mの海域から、地方種としてカイザンベニズワイガ二(C.japonicus pacificus SAKAI,1978)が報告されています。
- 分布
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日本海の水深400mよりも深い海域に分布し、2,700mからも報告されています。
オホーツク海および太平洋の北海道沖合いから犬吠崎にかけての日本周辺のみ分布しています。
- 漁業
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1950年代に刺し網による漁業が富山県で始まり、1970年代にはかに篭による漁獲が本州沖の日本海で行われるようになりました。
- 種の登録
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1906年に佐渡海峡の浸水965mから採集され、1932年に登録されました。
中部太平洋のアリューシャン列島に近い浸水1,000mの海域から、地方種としてカイザンベニズワイガ二(C.japonicus pacificus SAKAI,1978)が報告されています。
- 分布
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日本海の水深400mよりも深い海域に分布し、2,700mからも報告されています。
オホーツク海および太平洋の北海道沖合いから犬吠崎にかけての日本周辺のみ分布しています。
- 漁業
- 1950年代に刺し網による漁業が富山県で始まり、1970年代にはかに篭による漁獲が本州沖の日本海で行われるようになりました。
タイセイヨウズワイガニ
Chionoecetes opillio (O.FABRICIUS,1788)
- 種の登録
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大西洋のグリーンランド沖で採集され、1788年に登録されました。
- 分布
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グリーンランド周辺海域、およびカナダの大西洋沿岸の水深50~280mに分布しています。
- 漁業
-
セントローレンス湾内とその周辺で5~7月に、かに篭で漁獲しています。
甲羅の幅が9.5cm以上の雄がにだけを漁獲し、雌がには漁獲禁止です。
- 種の登録
- 大西洋のグリーンランド沖で採集され、1788年に登録されました。
- 分布
- グリーンランド周辺海域、およびカナダの大西洋沿岸の水深50~280mに分布しています。
- 漁業
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セントローレンス湾内とその周辺で5~7月に、かに篭で漁獲しています。
甲羅の幅が9.5cm以上の雄がにだけを漁獲し、雌がには漁獲禁止です。
オオズワイガニ
Chionoecetes bairdi RATHBUN,1924
(通称バルダイ種:かに独特の甘みが強く、繊維も太い。)
- 種の登録
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カナダの太平洋側、ブリティッシュコロンビア沖から採集され、1924年に登録されました。
ズワイガニに比べて脚が太く短く、顎の刃の形が違います。
- 分布
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ベーリング海の南部と、北アメリカ大陸の太平洋沿岸に分布しています。
1980年代になって、北海道の太平洋沿岸にも分布するようになり、1986年から漁獲の対象になりましたが、今までは資源数が少なくなりました。
- 英名
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Tanner crabと呼ばれています。
なお、Tanner crabという時には本種の他にトゲズワイガニとミゾズワイガニをも含めてつかう場合があります。
トゲズワイガニ
Chionoecetes angulatus RATHBUN,1924
- 種の登録
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アリューシャン列島の北側、水深2,522mから採集され、1924年に登録されました。
- 分布
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カムチャッカ半島の東からアリューシャン列島沿い、およびアラスカ半島からアメリカのオレゴン州までの1,000mよりも深いところに分布しています。
仙台沖の水深120m、礼文島西の400mおよび樺太東岸の600mからも採集されています。
- 漁業
-
アメリカが1990年前半に漁獲したことがありますが、年間漁獲量は1,000トン以下です。
最近では、アメリカとカナダがそれぞれの海域で資源調査を行っていますが、漁業は行われていません。
- 英名
-
種小名の tanneri は本種の最初の標本を採取したアメリカの調査船Albatross号の司令官であるZ.L.Tannerの名前に由来しています。
英名では triangle (三角形)Tanner crab と呼ばれています。
- 種の登録
- アリューシャン列島の北側、水深2,522mから採集され、1924年に登録されました。
- 分布
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カムチャッカ半島の東からアリューシャン列島沿い、およびアラスカ半島からアメリカのオレゴン州までの1,000mよりも深いところに分布しています。
仙台沖の水深120m、礼文島西の400mおよび樺太東岸の600mからも採集されています。
- 漁業
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アメリカが1990年前半に漁獲したことがありますが、年間漁獲量は1,000トン以下です。
最近では、アメリカとカナダがそれぞれの海域で資源調査を行っていますが、漁業は行われていません。
- 英名
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種小名の tanneri は本種の最初の標本を採取したアメリカの調査船Albatross号の司令官であるZ.L.Tannerの名前に由来しています。
英名では triangle (三角形)Tanner crab と呼ばれています。
ミゾズワイガニ(新称)
Chionoecetes tanneri RATHBUN,1893
- 種の登録
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アメリカのカリフォルニア沖、水深52mで採集され、1893年に登録されました。
甲羅の中央をたてに走る溝が他の種よりも深いことから、ミゾズワイガニという新しい和名を与えました。
- 分布
-
アメリカのカリフォルニア州の南端からカナダの沖合い、さらにアリューシャン列島周辺の主に720mよりも深いところに生息しています。
- 漁業
-
カナダは1988年と1989年に漁獲しましたが、その後は中断し、1999年に再開しています。
アメリカは1993年から漁獲を始めましたが、今は行っていません。
- 英名
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英名では grooved(溝、わだち)tanner crab と呼ばれています。
- 種の登録
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アメリカのカリフォルニア沖、水深52mで採集され、1893年に登録されました。
甲羅の中央をたてに走る溝が他の種よりも深いことから、ミゾズワイガニという新しい和名を与えました。
- 分布
- アメリカのカリフォルニア州の南端からカナダの沖合い、さらにアリューシャン列島周辺の主に720mよりも深いところに生息しています。
- 漁業
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カナダは1988年と1989年に漁獲しましたが、その後は中断し、1999年に再開しています。
アメリカは1993年から漁獲を始めましたが、今は行っていません。
- 英名
- 英名では grooved(溝、わだち)tanner crab と呼ばれています。
※「越前町公共施設管理公社 越前がにミュージアム」 より転載
※写真 「科学の目でみた越前がに 著者 今攸」より転載